東洋モナリザで有名なバンテアイスレイ寺院

バンテアイスレイとは「女の砦」という意味です。976年にラージェンドラバルマン2世という王様の統治下に建立されたヒンズー教の寺院です。元々の正式な名前は「トゥリプーバナマヘーシュバラ」という中央の祠堂に安置したシバ神のリンガーの名前と同じであったという記録が残っている。

実はこの寺院を造ったのが王様ではなく、ラージェンドラバルマン2世の顧問で次の王様、ジャヤバルマン5世の摂政となったヤシュニャバラーハが全体の寺院の建築を管理したと…

全体の寺院の壁とか柱とか、ぎっしりと彫り込まれた透かし彫りの素晴らしさに感動している。


こちらは一番内側の城壁の門です。2002年からこの貴重な遺跡を保存するために立ち入り禁止となっているので、奥にある東洋のモナリザに近づけない。門の上には少しからだが大きく見えるが踊っているシバ神です。ヒンズー教ではシバ神は破壊と創造の神で、悪い世界を破壊し、いい世界を造るというお話がある。


第一の正門です。これを見るだけでも素晴らしく感じると思う。門から覗いてみると、奥の三本の祠堂と手前の表参道がきれいに見えている。

寺院の全体はばら色砂岩で造られ、このばら色砂岩は粘りがあって彫ってもなかなか割れない石だと考えられている。



門の上にはとても細かい彫刻がたくさん彫ってある。丁度真ん中に頭を三つ持つ象に乗っているインドラ神という雷神です。象の下に頭と両手の部分だけ見えるのが食いしん坊なカラー神です。


ラテライト造りの表参道の両側にリンガを様式化した石柱が並んでいるけど、大分崩れている。もっと左右に参道と平行しての建物があったけど、今は一部の壁と柱しか残っていない。


参道の途中に左右の長細い建物があるけど、どちらも崩れて門と壁だけ残っている。ここは左の建物です。柱に繊細に彫られた彫刻と、門の上にヒンズー教の神話が彫ってある。

ビシュヌー神の化身であるナラシンハは頭が獅子、体が人間の姿だけど、昼間と夜でも、神と獣でも、家の中と外でも地上と空中でもどんな武器で殺せないという不死身の体をもつヒランニャカシプを退治している所です。


二つ目の正門にあるリンガの台座は削られた跡もあるけど、アンコール遺跡群が世界遺産に登録されるまで遺跡の価値が分からず、ナイフとかおのとか持ってきて研いだり、石を取って、家の土台に使ったりした所もある。

バンテアイスレイ寺院の全体の規模が小さくて可愛らしい。お濠も城壁も小さく造られた。ここは外壁とお濠の間から見えた写真。お濠にわざと植えた水蓮は朝に綺麗に咲いて遺跡共に見えている。

外壁の外からこのように見えている。壁に欠けている所があるけど、ここ巨大な木が倒れた跡です。

石畳みの第二参道です。第一参道のように灯籠のような柱が全然残ってない。2010年大雨でお濠の水が溢れてこの参道が全部水に浸かってた。
地面に置いてある寺院の一部だけど、彫刻が非常に綺麗に残っている。



シェムリアップ日本語ガイドチヤイヤ

はじめまして。2004年よりカンボジアのシェムリアップ州で日本語ガイドを務めている、チャイヤです。これからカンボジアの魅力的な世界遺産と自然と日常生活などの写真をたくさん投稿するので、カンボジアに興味がある方は是非読んでみて下さい。宜しくお願いします。

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